補色とは
補色は、抜けたり変わったりした革の色を、元の色に近づける作業です。塗料や染料を塗って補うもので、調色とも呼ばれます。
出典: 日本皮革産業連合会
色が抜ける場面と、それを補う作業
たとえば革の服をクリーニングに出すと、洗浄の溶剤や水で塗膜や染料、加脂剤が溶け出し、色合いが変わってしまうことがあります。出典:皮革用語辞典その色を補う作業が「補色」。「調色」とも呼びます。出典:皮革用語辞典
使うのは、色材の濃いクリームや塗料
塗膜がはがれたところには、顔料や染料を含む塗料を塗って色を戻します(復色)。色を付けるための染色クリームは、ふつうの乳化性靴クリームより染料がずっと濃く、着色力も強いものです。出典:皮革用語辞典
手入れ用品でいえば、コロンブスのアドカラーがこの役目のクリームです。浅い傷や色褪せを補修するためのもので、着色性が高く、傷を隠せます。出典:コロンブス
起毛革は、塗るのではなく染めて戻す
起毛革や素上げ調の革では、上から塗料をのせるのではなく、染料や加脂剤を塗って、できるだけ元の色に近づけます。出典:皮革用語辞典
ヴィオラのスエードカラースプレーは、色褪せたスエードやヌバックの靴に使う補色スプレーです。顔料タイプは起毛の表面に顔料が付くため、革本来の風合いが生きません。この製品は革の繊維と結びつく染料を使っているので、風合いを損なわずに色を戻せます。出典:ヴィオラ
色が合わないときに確かめること
ヴィオラのスエードカラースプレーは使える色の幅が広く、かける回数で濃さを調整できます。ただ、革によってはシミや色ムラになることも。目立たないところで試し、色が変わらないのを確かめてから使ってください。出典:ヴィオラ
コロンブスのアドカラーは、アドベースや別の色のアドカラーと混ぜて使うこともできます。ただし完全に乾くとクリーナーでも落ちないので、色味をよく確かめてから塗ります。出典:コロンブス
メーカーごとの案内の違い
| メーカー | 対象 | 色材 | 色の合わせ方 |
|---|---|---|---|
| コロンブスアドカラー | 浅い傷や色褪せの補修 | 記載なし | アドベースやアドカラー同士を混ぜて使える |
| ヴィオラヴィオラ スエードカラースプレー | 色褪せた起毛革(スエード・ヌバックなど)の靴 | 革の繊維と結合する染料 | かける回数で濃淡を調整する |
よくある質問
- 補色スプレーは、どれくらい離してかけますか?
ヴィオラのスエードカラースプレーなら、20cmほどです。容器をよく振ってから軽く吹き付け、乾いたらブラッシングして仕上げます。出典:ヴィオラ
- 「補色」には別の意味もありますか?
あります。色彩学でいう補色(complementary color)は、赤と緑、橙と青のように互いを引き立てる色の組み合わせのこと。余色・対照色・反対色とも呼ばれます。出典:皮革用語辞典革の手入れでいう「補色」とは別の意味です。
出典
- 日本皮革産業連合会「皮革用語辞典「補色」」↗(2026-09-27 確認)
引用した記載 5件
- 「革衣料のクリーニングを行うと、洗浄溶剤や水の影響を受けて、塗膜の溶脱(剥離)や、染料や加脂剤の溶出などが起こり、革の色相が元の色から変化することがある」
- 「この操作のことを補色、又は調色ともいう」
- 「塗膜剥離に対しては顔料や染料を含んだ塗料を塗布して補修(復色)を行う」
- 「起毛革や素上げ調の革については、染料や加脂剤を塗布することで元の色に極力近づけるよう復色を行う」
- 「色彩学的に、補色(complementary color)は余色、対照色、反対色ともいい」
- 日本皮革産業連合会「皮革用語辞典「染色クリーム」」↗(2026-09-27 確認)
引用した記載 1件
- 「一般の乳化性靴クリームよりはるかに染料濃度が高く着色力が優れている」
- コロンブス「アドカラー」↗(2026-09-27 確認)
引用した記載 4件
- 「浅い傷や色褪せを補修するクリームです。」(コロンブス アドカラー)
- 「着色性に優れ傷をカバーします。」(コロンブス アドカラー)
- 「アドベースやアドカラー同士を混ぜても使用いただけます。」(コロンブス アドカラー)
- 「完全に乾くとクリーナーでも落とせません。色味をよく確認したうえで塗布してください。」(コロンブス アドカラー/必須)
- ヴィオラ「ヴィオラ スエードカラースプレー」↗(2026-09-27 確認)
引用した記載 7件
- 「色褪せた起毛革(スエード・ヌバックなど)靴の補色用スプレーです。」(ヴィオラ スエードカラースプレー)
- 「顔料タイプの補色スプレーは、起毛革の表面に顔料を付着させるため、革本来の風合いを生かせません。」(ヴィオラ スエードカラースプレー)
- 「革の繊維と結合して補色する染料を採用したことで、素材のもつ風合いを損ねず補色できます。」(ヴィオラ スエードカラースプレー)
- 「使用できる色の範囲が広く、使用する回数によって色の濃淡を調整できます。」(ヴィオラ スエードカラースプレー)
- 「革によってはシミ・色ムラになるものがあります。目立たないところにスプレーし、変色のないことを確認してからご使用ください。」(ヴィオラ スエードカラースプレー/推奨)
- 「容器をよく振った後、20㎝程度の距離から軽くスプレーしてください。」(ヴィオラ スエードカラースプレー)
- 「乾燥後、ブラッシングして仕上げます。」(ヴィオラ スエードカラースプレー)