Care basics

革のひび割れ

お気に入りの革靴の履きジワに、細いひびが入っていた。そうなる前に知っておきたいのが、ひび割れの原因です。いちばん大きいのは乾燥で、革は乾くと弱くなり、そのままにするとひび割れや破れに進みます。出典:HERZ

この記事のポイント

  • ひび割れのいちばんの原因は乾燥と油分不足。乾いたと感じたら油分を補います。
  • 濡れた革を、ドライヤーやストーブで急いで乾かさない。
  • エナメルと合成皮革は、一度割れると直せません。

このページの本文は、ケア用品メーカーとブランドが自社サイトに公開している記載だけを根拠にしています。 どの文がどの資料によるかは、ページ下部の出典から確認できます。

乾いた革は、硬くなって割れる

革は乾燥すると弱くなり、放っておくとひび割れや破れに発展します。出典:HERZ乾いたままにしておくことがひび割れの原因になる、というのは Liugoo Leathers も同じ意見です。油分が足りなくなると、革の繊維が硬くなり、傷や破れが起きやすくなります。出典:DEGNER

Y'2 LEATHER も、脂切れは繊維を硬くするとして、オイルやクリームを手のひらや布に付け、全体に伸ばすよう案内しています。

濡れたあとの乾かし方で、ひびが入る

濡れた革は、乾くときに油分と水分を一緒に失います。急いでドライヤーやアイロンを当てたり、形を整えずに乾かしたりすると、硬くなったり型崩れしたりします。出典:コロニルドライヤーやストーブでの急な乾燥は、縮みやひび割れのもとです。やめてください。出典:レッドウィング

乾ききったら、抜けた油分を保革用オイルで補います。HERZ が自社の革に勧めている手順です。

履きジワと、折り曲げる部分に気をつける

スムースレザーのスニーカーは、履きジワをそのままにすると、そこから割れるおそれがあります。出典:コロニルシワを伸ばすのに役立つのがシューツリーです。コロニルの木製シューツリーは、一日履いた靴の甲のシワを伸ばし、型崩れや靴底の反りを防ぎます。

財布なら、何度も折り曲げる部分が乾きやすい場所です。そこを丁寧に手入れすると長持ちします。出典:HERZ

よかれと思った手入れが、ひびを招くことも

塗るだけでツヤが出る液体タイプの靴クリームは、表面にロウや樹脂の層を作って通気性をなくし、革を硬くします。M.MOWBRAY は、これをひび割れの一番の原因に挙げています。靴全体を鏡のように磨き上げるハイシャインも、曲がる部分から割れが生じるため、コロンブスは勧めていません。

クリーナーで洗ったあとの革は乾いた状態です。コロニルは、ライニガーで汚れを落としたら、必ずクリームやオイルスプレーで油分を補うよう求めています。

油分は、乾燥を感じたときに補う

スムースレザーのスニーカーには、乾燥による劣化やひび割れを防ぐため、定期的な油分補給が大切です。出典:コロニル乳化性クリームは革にしみ込んで栄養を与えるので、ひび割れや劣化を防げる、と M.MOWBRAY は説明しています。

タイミングの目安は、表面が乾いてきたとき。出典:HERZLiugoo Leathers も、触って乾燥していると感じたらオイルを塗るよう案内しています。

革靴は自然には元に戻らない。日ごろの手入れで、ひび割れを先延ばしに

人の肌と違って、革靴には自分で元に戻る力がありません。出典:M.MOWBRAYクリームの塗りすぎで硬くなる、乾燥する、深くなった履きジワを放っておくなど、原因がいろいろあるので、完全に防ぐのは難しいといいます。それでも、日ごろの手入れ次第で、ひび割れや裂けを先延ばしすることはできます。出典:M.MOWBRAY

長く手入れしていない靴や、雨に濡れたまま放っておいた靴は、中の水分や油分が抜けて乾いていることが多いもの。そのまま履くと割れるおそれがあるので、柔らかさを戻すクリームで手入れしてから履きます。出典:M.MOWBRAY

エナメルと合成皮革は、割れたら直せない

エナメルが割れるのは、土台の革が湿度の変化で伸び縮みを繰り返すことと、年月でエナメルの膜が硬くなることが原因です。保管中は湿度をなるべく一定に保ち、保護ローションで定期的に手入れしましょう。出典:コロニル極寒の中でもひびが入ることがあり、一度ベタついたり割れたりすると修復できません。出典:M.MOWBRAY

コロニルのラックポリッシュは、エナメルにツヤを与え、保護してひび割れを防ぐ専用ローションです。合成皮革も、表面の樹脂が傷ついたり割れたり、加水分解ではがれたりすると、元には戻せません。出典:コロニル

しまっている間に硬くしない

乾燥剤の中でも、ゼリー状になるタイプは要注意です。革に触れると硬くなったり縮んだりするので、保管には使わないよう土屋鞄は勧めています。直射日光も、革を硬くし、色を抜けさせます。出典:Liugoo Leathers

まとめ

乾いたと感じたら油分を補う。濡れたら熱を使わずにゆっくり乾かす。履きジワや折り曲げる部分は丁寧に。この3つを続けることが、ひび割れの予防になります。

ひび割れ、メーカーごとの案内

メーカー原因として書いていること防ぎ方として書いていること
HERZ乾燥で革が弱くなる表面が乾燥したとき、濡れて乾いた後に保革用オイル
Liugoo Leathers乾燥させたまま放置する表面が乾燥しているときにオイル
DEGNER油分不足で繊維が固くなる記載なし
コロニル履きジワをそのままにする(スムースレザーのスニーカー)定期的な油分補給
M.MOWBRAY液体タイプの靴クリーム(層で通気性をなくし硬化)乳化性クリームがしみ込んで栄養を与える
コロンブス靴全体のハイシャイン(屈曲部分から割れる)記載なし
レッドウィングドライヤーやストーブで急速に乾かす記載なし
コロニルエナメル:湿度変化での伸縮と膜の硬化湿度を一定に保ち、保護ローションで手入れ

この記事に出てくる素材とブランド

革の手入れの頻度を読む →

出典

  1. HERZ「HERZ 革のお手入れ」↗(2026-10-04 確認)
    引用した記載 3件
    • 「革は乾燥すると弱くなります。そのままにしておくとひび割れ・やぶれなどに発展します」
    • 「また、ご使用いただく中で表面が乾燥した際にも保革用オイルをご使用下さい。」(HERZ オリジナルレザー/推奨)
    • 「また、濡れた革は油分が不足することがありますので、充分に乾燥した後、保革用オイルを塗って下さい。」(HERZ オリジナルレザー/推奨)
  2. HERZ「革財布のお手入れ方法について」↗(2026-10-04 確認)
    引用した記載 1件
    • 「頻繁に折り曲げる部分など、乾燥しやすい箇所を丁寧にケアすると、革がより長持ちします。」(推奨)
  3. Y'2 LEATHER「メンテナンス」↗(2026-10-05 確認)
    引用した記載 1件
    • 「脂切れは革の繊維硬化を招きます。まずは革用オイル・クリームを手のひらや布に付け全体に伸ばします。」(Y'2 LEATHER のレザージャケット)
  4. DEGNER「必見!誰でもできるレザージャケットのお手入れ方法!」↗(2026-10-03 確認)
    引用した記載 1件
    • 「の油分が不足すると、革の繊維が固くなり、傷がついたり破れやすくなります。」
  5. Liugoo Leathers「【革ジャンを一生モノにするために】日々のお手入れからシーズンオフまで、スムースレザーの正しいケアを解説」↗(2026-10-03 確認)
    引用した記載 3件
    • 「乾燥させたまま放置していると、革のひび割れなどの原因となることがあります。」
    • 「触れてみて、表面が乾燥している場合はオイルを塗ってくださいね。」(Liugoo Leathers 革ジャンのお手入れ)
    • 「直射日光はNG(革が硬化・退色します)。」(使用不可)
  6. コロニル「革製品の水シミ・雨ジミの予防と対処方法」↗(2026-09-28 確認)
    引用した記載 2件
    • 「濡れた革は乾かす時に油分と水分が奪われます」
    • 「この際、急いでドライヤーやアイロンを使ったり、形を整えずに乾かすと、硬化や変質、型崩れ等の二次トラブルに繋がりますので注意しましょう。」(控える)
  7. レッドウィング「よくあるご質問」↗(2026-10-03 確認)
    引用した記載 1件
    • 「ドライヤーやストーブなどで急速に乾燥させると革の縮みやひび割れの原因になりますのでおやめください。」(使用不可)
  8. コロニル「レザースニーカーのお手入れ方法」↗(2026-10-02 確認)
    引用した記載 2件
    • 「スムースレザー製のスニーカーは、履きジワをそのままにするとそこから割れる恐れがあります。」
    • 「スムースレザー製のスニーカーには、乾燥による革の劣化やひび割れを防ぐために定期的な油分補給が大切です。」(推奨)
  9. コロニル「アロマティックシーダーシュートゥリー メンズ」↗(2026-09-29 確認)
    引用した記載 1件
    • 「一日履いた靴の甲に入った履きジワをしっかりと伸ばし、型崩れや靴底の反りを防ぎます。」(コロニル アロマティックシーダーシュートゥリー)
  10. M.MOWBRAY「スムースレザーのお手入れ」↗(2026-10-03 確認)
    引用した記載 2件
    • 「液体タイプの靴クリーム(塗るだけでツヤの出るリキッドタイプの靴墨)は、皮革の表面にロウや樹脂の層を作り通気性をなくし皮革も硬化するす為、ひび割れの一番の原因となります。」
    • 「皮革にしみ込んで栄養を与えますのでひび割れや劣化を防ぎます。」(M.MOWBRAY スムースレザーのお手入れ)
  11. コロンブス「HOW TO CARE スムースレザーのお手入れ」↗(2026-09-27 確認)
    引用した記載 1件
    • 「靴全体にハイシャインをすることは、屈曲部分から割れが生じる為NG。」(コロンブス スムースレザーのお手入れ/控える)
  12. コロニル「ライニガー 200ml」↗(2026-09-27 確認)
    引用した記載 1件
    • 「皮革は本品でクリーニング後は乾燥した状態となりますので、必ずクリームやオイルスプレーで油分補給をしてください。」(コロニル ライニガー/必須)
  13. M.MOWBRAY「エナメル靴のお手入れ方法」↗(2026-09-28 確認)
    引用した記載 2件
    • 「また極寒などではひび割れすることもある素材です。」
    • 「一度ベタついたりひび割れすると修復することができませんので」
  14. コロニル「ラックポリッシュ 100ml」↗(2026-09-28 確認)
    引用した記載 1件
    • 「エナメル皮革(パテントレザー)にツヤを与え、保護してヒビ割れを防ぐ専用ローションです。」(コロニル ラックポリッシュ)
  15. コロニル「エナメルのお手入れ方法」↗(2026-10-04 確認)
    引用した記載 2件
    • 「ひび割れの原因は、エナメルレザーの土台になっている革が周囲の湿度変化により膨張と収縮を繰り返すことと、経年によるエナメル膜の硬化です。」
    • 「保管時はできるだけ湿度を一定に保つことと、エナメル膜の定期的な保護ローションによるお手入れが大切です。」(推奨)
  16. コロニル「合成皮革のお手入れ方法」↗(2026-09-30 確認)
    引用した記載 1件
    • 「合成皮革は、表面の樹脂コーティングが傷・割れ、加水分解による剥がれ等で傷ついた場合、修復できません。」
  17. 土屋鞄「革のメンテナンス 03. 大切に使うための、正しい保管」↗(2026-10-04 確認)
    引用した記載 1件
    • 「また、乾燥剤の中でもゼリー状になるものは、万が一、革に触れた場合、革が硬化・収縮するので注意が必要です。革製品を保管している時は、使用しないことをおすすめします。」(控える)
  18. M.MOWBRAY「革靴のひび割れ・裂け問題どうする?」↗(2026-10-08 確認)
    引用した記載 6件
    • 「人間のお肌のように復元すれば良いものの、革靴に自己修復機能はありません。」(M.MOWBRAY 革靴のひび割れ・裂け)
    • 「・クリームの塗りすぎによる硬化・水分・油分が抜けて乾燥・シワをそのまま放置、シワが深くなり劣化」(M.MOWBRAY 革靴のひび割れ・裂け)
    • 「さまざまな原因によりおこる現象なので、前提として完全に防ぐのは難しいです。」(M.MOWBRAY 革靴のひび割れ・裂け)
    • 「長く履いている革靴におこりがちなひび割れや裂け問題は、日ごろのケア次第で先延ばしすることが可能です。」(M.MOWBRAY 革靴のひび割れ・裂け)
    • 「長年ケアしていなかった靴や、雨に濡れたあと放置していた靴は、革の内部の水分や油分が抜けて乾燥していることが多いです。」(M.MOWBRAY 革靴のひび割れ・裂け)
    • 「その状態のまま履くとひび割れのリスクがあるので、革の柔軟性を高めるクリームでケアしてから履きましょう。」(M.MOWBRAY 革靴のひび割れ・裂け/推奨)
このページを共有